去る11月10日(土)、高1生徒有志が企画・主催し、図書館部が後援・協力して、「〈自由〉と〈責任〉をめぐって」という題目で柄谷行人氏の講演会が催されました。
柄谷氏は、高校生(もちろん中学生も)を相手に話をするのは初めての経験であるし、ヘビースモーカーであった自分が禁煙を始めていて、その禁断症状もあってどうも今日は何をどう話したらいいか戸惑っていると前置きをされたうえで、昨年出版された『倫理21』のことから講演を始められました。
自由がなければ責任もないわけだが、責任ということと原因ということとがきちんと区別されていないので事態が混乱しているとのことでした。子どもの犯罪に関して、親の責任ということがよく言われるが、親の側に問われうるのは原因(因果関係)であり、それは認識の問題である。我々は様々な関係性の中での因果関係に縛られているという意味では自由ではない。しかし、だからといって、責任ということが成立しないということにはならない。というのは、責任は認識の問題ではなく、倫理の問題だからであり、自由であれという倫理的要請に応えるところに責任も成立するのだということから話が進められていきました。
途中から、本校の卒業生で、現在「早稲田文学」の編集をしている市川氏に、インタビューアーとなっていただき、「自由」と「責任」に関する身近な問題や最近の出来事についていろいろなコメントをお聞きすることができました。最後には、生徒からの質問にも答えていただき、閉会となりました。
当日は、同時に進路部の講演会もありましたし、現在の高校生(中学生)にとって柄谷氏がどれほどの知名度があるものだろうかと参加者数が心配されましたが、60名を越える参加者があり、貴重な機会を生かすことができたと思います。
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