鈴木洋史氏講演会

 11月27日、鈴木洋史氏の講演会が開かれました。試験前ということもあって、残念ながら出席した生徒は多くはありませんでしたが、かえってアットホームな雰囲気のなかで、氏の母校への愛着が語られ、話が進められていきました。
 鈴木氏からは、まずフリーライターという呼称をめぐって氏の仕事や業界の話をうかがいました。ご自身としては、呼称にはあまりこだわりはないそうですが、フリーライターという言葉には、雑誌社などの注文に応じてどんな記事でも書くということが対応しているそうです。そして、そういう仕事だけでは飽き足りないと思う気持ちが、自分が書きたいことを書いた著作を生み出させ、自らの著作が持てたときに、フリーライターからノンフィクションライター(作家)へと呼び方が変わるということでした。鈴木氏の現在も、まさにそうしてあるのだそうです。
 次に鈴木氏がこれまでなされた取材の裏話について話していただきました。雑誌の取材であるサッカー選手にインタビューするつもりがうまくいかず、一か八かでラモス選手に取材を申し込んだところ、ラモスがかつて鈴木氏がラモスについて書いた記事を覚えていて、取材のみならず、彼についての本を書くようになったことや、王監督とそのお父さんの故郷についての取材では、途中までまったくうまくいかなかったことが、あるきっかけからとんとん拍子にうまくいたったことなど興味尽きない話でした。
 最後に、現代は様々なメディアによる刺激が溢れている時代であるけれど、「自分を刺激するものは自分自身のなかにある」という言葉を紹介され、「自分を刺激するもの」は十代に胚胎するのではないかと講演を締めくくられました。
 講演のあと、会場からの質問を受け、それに答えて取材の裏話なども聞かせていただいて、なごやかなうちに閉会となりました。

※ 鈴木氏については、「麻布の丘に 第2号」(pdfファイル)をご参照ください。