1993年北海道奥尻島を大きな津波が襲った。現地調査の結果、様々な意外な事実に出会うことになる。それをどのように教訓にしうるか。三陸地方やインドネシアの津波対策の紹介など筆者の実践を交えて、リアルに麻布生に語りかける。また関東地方の地震の調査から、次の関東地震はどのような形をとるかを、地震サイクルの観点から説明し、4年前の阪神大震災にも言及している。
(著者は東京大学地震研究所助教授、1966年麻布高校卒業)
目次
はじめに 地学という面白い研究分野
1.奥尻島を調査して−発見された法則と教訓
2.三陸の町村に津波監視装置を着ける話
3.関東地方の地震サイクル
4.399年前の阪神震災
5.インドネシアに津波警報システムを構築する計画
最後にいくつか
質疑応答